旅&日々の雑感だらだらフォトエッセイ     <モルツといるだけで楽しい毎日>
by maltsmama3
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おともだち 第二話・カオリちゃん
あちこちのお店に山菜が並ぶようになってきた。

行者ニンニク、こごみ、たらんぼ。
そのなかに山わさびを見つけた。

初めて山菜採りに行ったのは、確か千歳川だと思う。
カオリちゃんのお父さんが一緒に連れて行ってくれた

カオリちゃんは母の幼なじみの娘さん。
私の一つ年上だ。





母に連れられて千歳にあるカオリちゃんの家に遊びに行ったのは、確か小学校低学年の頃。
今の私を知る人には信じられないだろうが、私は人見知りが激しく、よその家に行くのが苦痛でならなかった。
できるなら家で一人、留守番をしているほうがずっといい。
同じ年頃だからと連れて行かれたのだと思う。

「一緒に遊んでおいで」といわれても、イヤイヤ&モジモジ&グズグズ。
なかなかうち解けることができない。
そんなモニャモニャとしてひねた私をカオリちゃんは「遊びに行こ!」と引っ張ってくれた。カオリちゃんお父さんも気を遣ってくれたんだろう。
一緒に山菜採りに行った。

川縁でボコボコ取れる山わさび採りが面白く、いつのまにか夢中になって掘りまくり、家に帰る頃はすっかり仲良しになっていた。

どの友達よりも大人びていたカオリちゃん。
彼女は私の憧れの人になった。

札幌と千歳と離れていたけれど、手紙をやりとりしたり、互いの家を泊まったりしながら細く、長く、そのつきあいは続いた。

大学2年になる春休み、カオリちゃんが「東京に遊びに行くから泊めて」と電話してきた。久しぶりの再会。「いいよ!」と二つ返事でOK。

現役で札幌の大学に進んだカオリちゃん。私が大学2年の時にはすでに4年生で卒業年次。なんだか、とても大人びて見えた。

カオリちゃんを連れてあちこち東京巡りをした。住んでいると言っても観光などしたことのない私。浅草舟和で大好きな芋ようかんを食べたり、柴又でせんべいを買ったりと、大学の友人を伴って浅草浅草寺、仲見世、葛飾柴又、帝釈天(なんだか、渋すぎないか?)を回った。

「yちゃん(←私の本名)、四谷稲荷とか、湯島天神に行きたいんだけど」

今日もまた渋いところに行きたいのね、と思いながらも、地図と地下鉄系統図を見ながら、まずは四谷へ。
四谷稲荷は一つじゃないことをそのときに知った。

四谷稲荷を回った後、湯島天神へ。

受験シーズンも終わった春休みの境内には人影はなく、合格祈願の絵馬が壁のようにつり下げられている。

カオリちゃんはお賽銭をカランと投げ入れ、お参りをしていた。

「実は別れたいヤツがいるんだ」

恋人の話を聞くのは初めてだった。

「きっぱり、すっきり、きれいに別れたいから」

四谷稲荷も湯島天神も縁切り祈願に来たのだ。
そもそも東京へ来る目的が、「これ」だった。

彼女に何があったのか、深くは聞かなかったけれど、彼氏とたわいもないケンカばかり繰り返していた私は、彼女の言動に、ちょっとドラマのなかの出来事のような、そんな感覚を覚えた。

カオリちゃんはやはり大人だ。大人の女性だ。

東京での目的を達したカオリちゃんは急に明るくなったように見えた。

帰宅後、狭いアパートの一室で、ビールを飲みながら恋の話をした。

「yちゃんの彼氏はどんなひと?どこで知り合ったの?」
「知り合うも何も、同じ予備校で浪人していた人で〜」
「へえ、一緒に東京に来たの?」
「一緒に来たって言うか〜、私は第一志望落ちてしまったから、別の大学だけど〜」
「yちゃん、そういえば女子大だもんね。写真見せて、写真見せて」

アルバムを広げながら、私たちは夜通し、恋の話を……。
するはずだった。

カオリちゃんの話を聞きたかったのだ。

アルバムをめくるカオリちゃんの手が止まった。

不審のまなざしを向け、彼女が聞く。
「yちゃん、この人、友達なの?」

「え?友達って言うか、まあ、知り合い」

「ふううん」

彼女が教えてくれた話はこうだ。

大学内に学部対抗バレーボール大会があり、それで対戦した相手だと。
たかが親睦のバレーボール大会なのに、ネット越しに、噛みつくような視線を向け、相手の失敗を全身で喜ぶ。
味方がミスをすると「どこ見てんだ!」と怒鳴り、全日本の監督のように怖いのだと。
そして極めつけが、自分がミスした時。

「ドーンマイ!」

それは自分にかける言葉ではないだろう。

賢い皆さんはもうおわかりですね。
そう、カオリちゃんをネット越しに睨みつけた人は……。

pisacoちゃんだった。

「yちゃん、友達だったなんて……」
いや、だから違うって。知り合いだって。

その夜は、カオリちゃんの恋の話を聞くはずだったのに、pisacoちゃんの話で盛り上がってしまい、結局、その話を聞くことができないまま今に至る。

カオリちゃんとはその後、数えるほどしか会っていない。

カオリちゃんが縁を切りたかった人はどんな人だったんだろう。

今度会ったら聞いてみようか。

<おわり>

余談だけれど、shoccoにその話をしたところ、「あんた、何で知ってんの?」と驚かれた。
なかなか凄いバレーボール大会だったようだ。

「himeがいたら、間違いなくあんたの役目だった」

チームメイトを罵倒し始めたので、「メンバー交代させよう」となった。
pisacoちゃんの首に鈴を付ける役目はshoccoに。
「pisaco、ちょっと熱くなっているようだから交代しない?」と告げたところ、「オレのどこが熱くなっているんだァ〜!」と怒鳴られたという。

それが熱いって言うんだよ。

首に鈴はかけられなかった。

カオリちゃんの話のはずがpisacoちゃんになってしまった。

shoccoの苦悩はまだ続く。
次こそshoccoの話を。

少年院の法務教官も勤めたカオリちゃん。
いまは双子の男の子の子育てで悪戦苦闘の日々だとか。

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by maltsmama3 | 2006-05-17 18:39 | 今日のお話
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